2009年7月25日土曜日

速報レポ!“部屋で古本屋” こんな感じで古本屋になってみた

7月19日(日)は、京橋の自宅部屋を古本屋としてオープンしている「古本屋メガネヤ」店主、市川ヨウヘイさんにお話を伺ってきました。どう見ても普通の ビルの普通の一室なのですが、靴を脱いで部屋に上がると見渡す限り古本だらけ。天井から机の下まで、小説やアート系雑誌、絵本等、多様なジャンルの本が置 かれています。
















参加者の皆さんも到着した所で、まず前半では、「何故、この場を作ったのか?」という事について市川さんにお話していただきました。大学生の頃から某大型古書店で仕事をされていましたが、大型古書店の持つ効率的経営方法からはこぼれ落ちる本、扱えない本が多いことを残念に思い、「人と古本のより良い出会いを生み出せる場を作れば、新しい可能性を見いだすことができるかもしれない」と感じたといいます。そして、大型古書店ではなかなか扱えないタイプの本を地道にストックして、2004年に「古本屋メガネヤ」をオープンさせました。

お茶や和菓子をいただきながらの休憩を挟み、すっかり場の雰囲気もリラックスしたあとに。後半は参加者の方々の簡単な自己紹介を経て、フリートークが始まりました。




とくに今回のプロジェクトテーマでもある「住居を公共に向けて開放していること」について話が盛り上がり、私的な部分と公的な部分とのバランスの妙味や難しさについて各人が考えさせられる、非常に刺激的な時間となりました。一人きりで本と向かい合う読書は私的な性格の強い行為ですが、市川さんは本好きであることを通じて多くの人と親交を深める中で、「つながりを作るツール」として、本と公的な向き合い方を長年されてきました。

私的住居である「メガネヤ」についても、「住んでいる場所を開いているというより、開かれている場所に住んでいるという感覚に近い」という発言があったように「本を通じてのコミュニケーションが生まれる公的な場所」という認識が先にあるようでした。

「人が本を受け取ったり、または手放したりする時の気分に触れることができるのが古本屋の魅力」と語る市川さん。柔らかそうな人柄に秘められた「本と人間に対する情熱」が参加者にも伝わったのではないでしょうか。
(文:秋田光軌、写真:山口洋典)

次回、住み開きフィールドワーク先は…

Bプログラム「The 住み開きシンポジウム!vol.1 ~プライベートな空間をパブリックに開くことの楽しさと気苦労~」

「住み開き」について真剣に語り合うシンポジウム(とは言え参加者も一緒に喋れる気軽な場です)第一弾は、ランドスケイプデザイナー 花村周寛さんの住み開きスペース「♭(フラット)に て開催。ここは演劇の稽古場として、映画の撮影場として、クリエイターのシェアオフィスとして、またアーティストの滞在施設として、様々な可能性を持った 実験的なスペースです。この日はゲストに、美術家として様々な地域で色々な人が集まれる共有空間の開発に取り組む小山田徹さん、そして社会学者として数年 前に大阪市北区にて自宅兼カフェ「大淀南借家太陽2」を実験的に運営していた渡邊太さんをお招きし、住み開きについてのハード面(改修 / 補修など)に関する知識やスキル、ソフト面のアイデア出し、そしてこのアクションの楽しさと知られざる気苦労について語り合います。是非、今後少しでも住み開こうと考えている方、実際住み開くかは別としてそういうアクションに興味がある方、ドシドシお越しくださいませ。

日時:200982() 15時~18時(終了後 交流バーあり)

参加費:無料(交流バー飲食は要実費)

定員:25名(要予約。詳しくは築港ARCまで)

お問い合わせ:應典院寺町倶楽部 築港ARCproject

TEL FAX06-4308-5517

MAILarc@outenin.com


会場住所:♭(フラット)

大阪市東成区中本3-10-2

地下鉄中央線緑橋駅3番出口から東へ進み、ソフトバンクショップの筋を右へ。

100m先の左手に見える古い工場。1Fに印刷会社あり。

E-mail flwmoon@mac.com

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